人件費が上昇したときに使いたい節税法~所得拡大促進税制の使い方①~

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人件費が上昇したときに使いたい節税法~所得拡大促進税制の使い方①~

日付:2017年07月18日
カテゴリー:税務ノウハウ,節税対策

はじめに

こんにちは!

東京都港区南青山の税理士法人阿部会計事務所の税理士阿部です。

今回は人件費が上昇したときに是非使いたい節税法のひとつ、

所得拡大促進税制の制度背景と適用要件についてお話したいと思います。

大企業と中小企業で取り扱いが若干異なるところがありますが、

便宜上、中小企業(資本金1億円以下の会社)に絞ってご説明していきます。

制度の背景

所得拡大促進税制は、サラリーマンが余裕資金をもつことで、

個人消費を増やし、国の経済成長力を上げたいという政府の目的から創設されています。

企業が人件費(従業員分)を一定分以上増やすと税額控除の優遇を行い、

税制の面からインセンティブを与えています。

青色申告書を提出している会社であれば、

資本金の大小に関係なく、さらに、

事前に申請書などを提出する必要もなく、

法人税申告書に明細を付けて申告するだけで、

適用を受けることができます。

どの人件費が増えればよいかが気になるところですが、

対象となる人件費は幅広く認められています。

従業員の毎月の給料はもちろんのこと、

パート・アルバイトの方への給料も対象となります。

ただし、役員に対する給与(役員報酬)は対象外となります。

業績が好調で、今期はベースアップして人件費が上がったという会社さんは、

決算の際に節税策としてご一考いただきたい制度となります。

適用年度について

この税制優遇制度は平成25年の税制改正で新設されました。

比較的新しい制度といえますが、

その改正のなかで、

『平成25年4月1日から平成30年3月31日までの間に開始する事業年度』

というように決められています。

そのため、3月決算法人で、

平成29年4月1日より開始する事業年度については、

問題なく適用を受けることができます。

今後の改正で期限が延長される可能性もあるため、

将来適用を予定している場合には、毎年の改正に気を付けておく必要があります。

ただし、上記の期間に開始をした事業年度であっても、

適用を受けられない場合があります。

「解散」した事業年度と「清算中」の事業年度については対象外となります。

反対に「設立」した事業年度(新設法人など)は要件を満たせば適用を受けることが可能です。

適用要件について

この優遇制度は、給与の金額が増額していることが要件となります。

どのくらい増額していれば良いのかですが、

適用要件は大きく3つ設けられています。


①雇用者給与等支給増加額 ≧ 基準雇用者給与等支給額 × 増加促進割合(3%)

①の要件は、基準年度からどのくらい給与額が上昇したかで判定するものです。

この場合の基準年度は、3月決算の場合、具体的には、

「平成24年4月1日~平成25年3月31日」と決められています。

すなわち、数年前の給与支給額と今年の支給額を比べて、

3%増加していることが要件となります。

基準年度から継続して人件費が上昇していれば、クリアすることができますが、

基準年度と比べて人件費が下がっていると適用は受けられないということになります。


②雇用者給与等支給額 ≧ 比較雇用者給与等支給額

まず、雇用者給与等支給額とはですが、

本年度(今年)の給与の支給額の総額を意味します。

比較雇用者給与等支給額とは、

前年度(昨年度)の給与の支給額の総額を意味します。

すなわち、前年と比べて今年の給与の支払額が増加しているかが判定基準となります。

①の要件では、基準年度と比べて3%以上かどうかを判断しましたが、

②では前年との金額と比べるということになります。


③平均給与等支給額 > 比較平均給与等支給額

まず、平均給与等支給額とは、

本年度(今年)の一人当たりの平均の給与支給額を意味します。

比較平均給与等支給額とは、

前年度(昨年度)の、こちらも同じく一人当たりの平均の給与支給額を意味します。

③では、前年と比べて、一人当たりの平均給与が増加しているかが判定基準となります。


おわりに

最後までお読みくださりありがとうございます。

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港区青山一丁目駅徒歩2分の税理士法人阿部会計事務所、税理士の阿部でした!