税理士ブログ
税務調査では過去何年分チェックされる?
はじめに
こんにちは!
東京都新宿区西新宿の税理士法人阿部会計事務所、税理士の阿部です。
今回は、税務調査は何年分チェックされるかを解説したいと思います。
税務調査では過去何年分チェックされる?
税務調査では何年分の書類を見られるのでしょうか。
実は明確な年数は定まっておらず曖昧なところです。
税務調査の予告が入ると、調査される側は過去の書類を引っ張り出し整理をしなければなりません。
実際に引っ張りだすと、書類の多さが想像以上になるのでびっくりされる方もいらっしゃいます。
元帳や現金出納帳はもちろん請求書や領収書など、
きれいにファイリングしていてもそれなりのボリュームになります。
苦労して引っ張り出して整理した書類に調査官がすべて目を通すかというと実はそうではありません。
事前にメボシがついている場合はその取引関係書類を重点的に確認し、
そうでない場合は会社の状況から疑わしいと思われる書類を順次チェックしていきます。
よくよく考えると調査をする側も、過去分にさかのぼるほど書類を確認するのは時間と労力などコストがかかります。
そのため、一般的には3年分の帳簿などの書類を見た上で、それ以上さかのぼるかどうかを判断しているようです。
通常3年分は見られるということですね。
以前あった調査では、2日目まで問題なく進んでいましたが、
最終日の3日目になって過去に関与していた税理士の処理項目に不明な点があり、
1日延期され、結局4年前の書類まで確認されたことがありました。
それでも、結果的に3年前までの修正にとどまることになりました。
(このケースでは過去に関与していなかったことが理由かもしれません)
税務職員の労力と時間(とノルマ)を踏まえた上で判断しているようですが、
交渉によっては短くなることもあり、その反対もあるというのが現実のようです。
それでは最大どのくらい過去まで調査対象となるかというと・・・
これは帳簿の保存期間とふかい関係があり、最大7年前までとなります。
法律では帳簿の最大保存期間が申告後7年と決められており、
7年前以前の帳簿については保存しなくて良いとされています。
よほど悪質な隠ぺい行為などがない限り、7年分さかのぼられることはレアケースですが、
帳簿がある分については調査の可能性があるということですね。
このように通常は3年であとは状況次第ということにはなりますが、
何年も前のことは記憶にないという主張は通りませんので、
確実に答えることができるようにしておかなければなりません。
事前準備をしておくことが、調査対象期間の短縮につながるといっても過言ではないといえます。
おわりに
最後までお読みくださりありがとうございます。
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