税理士ブログ
“数字が読める社長”になるために。税理士の財務コンサルで会社が変わる!?
■ 税理士は「過去」を見る?財務コンサルは「未来」を描く!
税理士の仕事は、税務申告や記帳代行、節税アドバイスなどが中心です。つまり、「過去」の取引を整理し、正しく国に報告するのが主な役割。一方、財務コンサルティングは、そこからさらに一歩踏み込み、「未来をつくるための数字の活用」を目指します。
たとえば、税理士が「今年は利益が出ましたね」と言うのに対し、財務コンサルは「来年も利益が出るように、今こう動きましょう」と言います。
この違いは、例えるなら、「昨日の晩ごはんを記録する人」と「明日の献立を一緒に考える人」のようなものです。
■ 財務コンサルティングの具体的なメリットとは?
それでは、財務コンサルティングを活用すると何が得られるのでしょうか?主なメリットを以下にまとめてみましょう。
1. 資金繰りの見える化
会社のお金の出入りを月単位・週単位で把握できるようになります。
「口座残高が心のバロメーター」だった社長も、いつの間にかキャッシュフロー計算書がメインとなります。
2. 融資・資金調達のサポート
銀行からの借入や補助金の申請時に、財務の健全性を示す資料の作成や、戦略的な返済計画の設計を支援します。
税理士が「決算書を渡す」だけで終わっていた部分に、戦略が加わります。
3. 将来のシミュレーション
「このまま行くと半年後の資金繰りはどうなる?」
「社員を1人増やすと、利益にどう影響する?」
といった未来予測のモデルを作成し、数字に基づいた経営判断を支援します。
■ 税務顧問と財務コンサルの違いをもう少し丁寧に
項目 | 税務顧問 | 財務コンサルティング |
---|---|---|
視点 | 過去(会計・申告) | 未来(経営・戦略) |
主な役割 | 申告、税務相談、記帳 | 資金繰り、利益改善、財務戦略の策定 |
手段 | 月次試算表、決算書 | キャッシュフロー表、財務指標、将来予測表 |
料金体系 | 月額固定(比較的安価) | プロジェクト制または月額+成果報酬など |
どちらが良い・悪いというよりも、役割がまったく異なると考えるのが正解です。
会社の現状や社長のニーズによって、選択すべき支援内容は変わってきます。
■ 財務コンサル導入時の注意点
もちろん、「財務コンサル」も魔法ではありません。次の点にはご注意を。
・数字が整っていないと活かせない
帳簿が正確でないと、いくら未来予測をしても“幻想”にしかなりません。
「砂上の楼閣シミュレーション」ほど無駄なものはないですからね。
・社内の協力体制が必要
資金繰りや経費管理は、経理担当者や現場とも連携が必要です。
社長1人で突っ走っても効果は半減。組織で取り組む必要があります。
・継続的な分析と改善が前提
財務分析は“1回やって終わり”では意味がありません。
定期的な見直しと改善の継続が、コンサルの効果を最大化します。
■ まとめ:数字が味方になれば、会社は強くなる!
「数字は苦手」「お金の話は後回し」
そう思っていた経営者の方でも、財務の構造が“見える化”されることで、経営判断がスムーズになり、結果的に利益や資金繰りの改善にもつながります。
税務と財務、両方に強い税理士が伴走することで、「守り」と「攻め」のバランスがとれた経営が実現できます。
当事務所では、通常の税務顧問業務に加え、財務コンサルティングとして関与できる体制も整えています。
「決算書が読めるようになりたい」「キャッシュが増える会社を作りたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。