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フリーランス必見!青色事業専従者給与についての豆知識。

投稿:2016.08.02  更新日:2021.08.17

はじめに・・・

こんにちは!

東京都新宿区西新宿の阿部会計事務所の税理士の阿部です。

今回は青色事業専従者給与についてお話させていただきます。

青色事業専従者給与とは・・・

個人事業者の方が納付する所得税を計算するにあたって、

奥さんや生活を共にしている家族に仕事を手伝ってもらい、その分について支払ったお給料や、

親族名義の土地や建物を事業のために借りて、その分について支払った支払地代や家賃は、

必要経費とは認められず、収入から差し引けないという原則があります。

お給料や家賃は金額が小さくないことが多いので、この分を必要経費に計上できないとその影響も大きくなります。

ただし給料については支給する前にある届出書を税務署に提出することで、

家族に仕事を手伝ってもらった分については、必要経費として所得から差し引くことができます。

その届出書が、

青色事業専従者給与に関する届出書

という書類です。

この届出書を提出すると、奥さんや同居の家族が税法上の青色事業専従者として認められ、

支払った金額が実際にお給料として計上ができるようになります。

この届出書には支給額を記載する欄がありますが、

記載した金額以内の金額であれば経費として認められます。

確かに配偶者や家族という身近な方に給料の制限をしないと、

お手盛り計算が可能になり、いくらでも所得税を圧縮することになってしまいます。

手伝ってもらって実際に給料を支払った後に、この届出書を提出しても適用されないところが注意です。

前もって税務署に提出することで必要経費に算入できるようになるということです。

そもそも青色事業専従者とは・・・

青色事業専従者は、配偶者や家族であれば届出をだすことで無条件で該当するというのではなく、

以下の一定の要件を満たしていることが必要です。

①生計を一(生活の財布を一緒)にする配偶者その他の親族であること

②その年の12月31日において15歳以上であること

③1年のうち2日に1日以上、仕事に専念して手伝ってもらうこと※

※専念ですので、その仕事の他に別にアルバイトなどをしていないということが条件です。アルバイトなどをしていると要件を満たさないことになるため注意です。また、同じく学生の方も対象外となります。

上記の条件を満たす配偶者・親族が青色事業専従者を支給することができる対象に該当します。

届出を提出してもそもそも青色事業専従者に該当していない場合は、手伝ってもらった分のお給料を支払っても、

必要経費には算入できないことになります。

給与の金額をどのように決めるか

支給する給与をいくらにするかは慎重に決めたいところです。

奥さんや家族に支払った給料の金額が、同業種の時給などと比べて差が生じ、

例えば支払った給料が多くなってしまうと、その分所得の金額を圧縮したとみなされるので注意が必要です。

同業種の時給はどのように把握するかは、事業所の地域内で発行されている雇用の情報冊子などから、

平均的な時給を計算して、支給金額がお手盛り計算ではなく、

第三者が見ても相当な金額だということを証明できるようにしておくと万全です。

個人事業で給与計算まで手が回らないという方で事務処理を最小限に抑えたい方は、

支給額を月額88,000円未満にしておくと、毎月の源泉徴収税額が生じないため、

給与計算に関する手続きを減らすことができます。

一方、留意しておきたい点として、青色事業専従者は配偶者控除・扶養控除の対象外というところです。

それぞれ所得控除額が38万円であることから考えると、青色事業専従者給与を38万円より少ない金額で支払うと、

結果的に配偶者控除・扶養控除の方が有利になってしまうケースもあります。

注意点を踏まえて、青色事業専従者給与を支給する場合は、所得税の計算の全体を踏まえて金額を検討したいところです。

 

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おわりに・・・

青色事業専従者給与は支給した金額を丸々必要経費に算入できるため、その分所得税を圧縮できます。

事前に青色事業専従者の適用条件を把握しておき、後々否認されることのないよう設定することが大切です。

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