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税制改正の流れを3スクロールでひとまとめ

投稿:2016.05.16  更新日:2021.08.17

はじめに

こんにちは!

東京都新宿区西新宿の税理士法人阿部会計事務所、税理士の阿部です。

今回は、税法が改正されるまでのストーリーを順を追って解説したいと思います。

税制改正までの流れ

毎年3月頃に新聞やテレビなどのメディアで「今年の税制法案が通りました」との報道が流れた後、

翌月4月には確定した改正後の税制が施行されます。

通常、改正法案が通るのが3月ですが、税に関しては時期を問わず様々な情報が流れており、

改正法案が実際に適用されたかどうか明確でないところがあります。

法案が通るまでどのような過程を踏んでいるのでしょうか。

おおまかなスケジュールは(震災などが発生しない限り)を見ていきたいと思います。

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前年4月ごろ・・・

内閣総理大臣が税制改正の基本的考え方を税制改正の担当委員に発表することが改正への第一歩となります。

発表を受けて、税制の検討機関である政府内の「税制調査会」が翌年の改正に向けて審議を始め、

審議では基本的考え方の方向性に基づいてどのような内容にするかの大枠が決められます。

↓↓

前年9月ごろ・・・

4月から始まった審議で決定された改正内容の大枠を、今度は具体的な内容に踏み込んでいきます。

この時期では、為替などの経済環境の動向を見極めて、

検討中である改正内容が実際に次年度から施行可能であるかといったことも審議していきます。

↓↓

前年12月中旬・・・

これまで審議されていた内容のうち、改正予定の部分について、

法案の条文作成に向けて、数字などの細かい部分がたたき台として取りまとめられていきます。

↓↓

前年12月下旬・・・

これまでの審議内容をまとめたものが「税制改正大綱」として新聞などのメディアに取り上げられ、

この時点で多数の方が次年度の改正内容を知ることになります。

ただし、「税制改正大綱」はあくまで骨子であるため、このままそっくり法律になるわけではなく、

「税制改正大綱」に記載されたものでも、先送り項目や見直しとなる項目もあります。

また、この「税制改正大綱」にはその年だけではなく、将来の税制の方向性なども明らかにされるので、

将来の方針がどのようなものか把握することもできます。

↓↓

年明け後・・・

「税制改正大綱」は翌年度の予算案と併せて閣議に報告され、1月中に「税制改正要綱」として閣議決定されます。

決定後は内閣が法案として国会に提出し、1月~3月の間で修正審議が行われた後、

衆議院・参議院の採択を受けて3月末までに成立し、成立した法案は通常4月1日より施行される流れとなります。

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おわりに

税制は法案として国会で成立しなければ適用されません。

税制大綱では法案となる可能性の高い項目が明らかになるので、

時期としては大綱発表後~3月に注目するとほぼほぼ確実な情報を得ることができると思います。

前年の4月から政府の動きを見ていくと、その時々の経済状況によって関係省庁の発言も変化するので、

景気、経済界からの要望、財務省の事情など、どう折り合いをつけるかも興味深いところです。

最後までお読みくださりありがとうございます。

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