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どのようなときに遺産分割協議書を作成すべきか?

投稿:2017.04.27  更新日:2021.08.17

はじめに

こんにちは!

東京都新宿区西新宿の税理士法人阿部会計事務所、税理士の阿部です。

相続が起こったときには相続人が集まって遺産分割協議をしないといけません。

協議が整ったら遺産分割協議書を作成しますが、

これはどのようなケースで何の目的のために作成しなければならないのでしょうか?

今回は、どのようなときに遺産分割協議書を作成すべきか、ご説明します。

不動産の名義変更をするとき

遺産分割協議書とは、遺産分割の内容をまとめた書類です。

相続人同士が話し合って全員が合意した内容を記載して、相続人全員が署名押印をします。

これにより、相続人らがどのような内容で遺産分割をしたのかが明らかになります。

そして、遺産分割協議書は、不動産の名義変更をするときに必ず必要です。

遺産の中に不動産があったら、誰がその不動産を取得するかを話し合って決めますが、

取得者が決まったら、被相続人からその相続人へと名義書換をしなければなりません。

このように、特定の相続人へと不動産の名義変更をするためには、

法務局に遺産分割協議書を提出しなければなりません。

遺産トラブルを回避したいとき

遺産分割協議書を作成すると、相続人全員がどのような内容で遺産分割を行ったのかが明らかになります。

そして、相続人全員が署名押印をするので、

後にある相続人が「そのような話はしていない」などと言い出すことを避けることができます。

そこで、遺産分割後、紛争の蒸し返しを防ぐためには遺産分割協議書の作成が必要になります。

預貯金を受けとりたいとき

遺産の中に預貯金が含まれている場合、どの相続人がその預貯金を相続するかについても遺産分割で決めることが多いです

その場合、預貯金を相続した相続人は、金融機関に出向いて預貯金の払い戻しを受けないといけません。

このとき、自分の法定相続分を超えて預貯金の払い戻しを受けるためには、遺産分割協議書が必要です。

遺産分割協議書を金融機関に提示しない限り、金融機関は法定相続人に預貯金全額の払い戻しや出金を認めてくれません。

株式などの名義変更したいとき

遺産の中に、株式などの権利が含まれていることがあります。

こうしたケースでは、その株式についての権利も相続の対象となり、特定の相続人が株式を相続します。

その場合、株式を相続した相続人は、証券会社や株式発行会社などにおいて株式の名義変更をしなければなりませんが、

その際には、証券会社や株式発行会社などに対し、遺産分割協議書の提示をする必要があります。

遺産分割協議書がないと、自分が真の権利者であることを明らかにすることができないからです。

その他のケース

また、遺言書があるけれども、相続人同士で話し合ってそれと異なる割合で遺産を分けることにしたケースや、

相続人の中に未成年者や認知症の人がいる場合などにも遺産分割協議が必要になります。

おわりに

以上のように、遺産分割協議書を作成しておくと手続きがスムーズにできたり様々なメリットがあります。

後の思わぬ争いを避けるためにも、作成しておくことをおすすめします。

最後までお読みくださりありがとうございます。

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